皆さんこんにちは
有限会社青木農園緑販の更新担当の中西です。
〜新人が伸びる現場、辞める現場〜
樹木生産卸業の仕事には、教科書だけでは身につきにくい感覚があります。
同じ樹種でも一本一本状態が違い、季節によっても見え方が変わります。
どの木が出荷に向いているのか、どのような状態に注意するべきなのかは、実際の現場で経験を積みながら覚えていく部分が多い仕事です。✅
だからこそ、新人を育てるときには、「見て覚えて」だけで終わらせないことが大切です。
今回は、新人が長く働きながら成長できる樹木生産卸の現場について考えてみます。
新人には、最初から細かな作業だけを教えるのではなく、まず会社の仕事全体を知ってもらうことが大切です。
樹木を育てて管理し、注文に合わせて選定し、出荷準備を行い、お客様へ届けるまでが一つの流れです。
自分が行っている作業がどこにつながるのかが分かると、仕事の意味を理解しやすくなります。✅
樹木の名前を一覧表だけで覚えるのは簡単ではありません。
実際の木を見ながら、葉や枝ぶり、幹の特徴などと一緒に覚えていくことで、少しずつ理解が深まります。
同じ樹種でも大きさや育ち方によって印象が違うことを知ることも大切です。
新人に作業を教えるときに、
「ここを片付けて」
「この木を見て」
という指示だけでは、なかなか応用できるようになりません。
「出荷時に動きやすくするために周囲を整えている」
「この木は次回の出荷候補だから状態を確認している」
というように、理由まで伝えることが大切です。✅
経験者は、圃場を歩いただけでも樹木の違いや状態に気づけるようになります。
しかし、新人は一つひとつ確認しながら覚える必要があります。
そこで速さばかり求めると、確認が雑になったり、質問しづらくなったりすることがあります。⚠
最初は丁寧に見ることを優先し、慣れてきてから少しずつ効率を身につけてもらうことが大切です。
新人には、最初から出荷樹木の選定をすべて任せる必要はありません。
圃場の整理をしたり、先輩と一緒に樹木の状態を確認したり、出荷準備を手伝ったりする中で、少しずつ仕事の流れを覚えてもらうことが大切です。✅
小さな仕事でも、「なぜ必要なのか」が分かれば、成長につながります。
樹木は一年中同じ姿ではありません。
春の芽吹き、夏の生育、秋の変化、冬の状態など、それぞれ違います。❄
新人には、一度見ただけで判断させるのではなく、季節ごとの違いを経験してもらうことが大切です。
時間をかけて見ることで、樹木を見る目が育っていきます。
樹木は種類も多く、すぐに全部を覚えることはできません。
だからこそ、
「これは何の木ですか」
「この状態は大丈夫ですか」
と気軽に聞ける環境が大切です。☺
質問を嫌がられる現場では、新人は分からないまま進めるようになります。
新人であれば、樹種を間違えたり、出荷予定の木を勘違いしたりすることもあります。
もちろん改善は必要です。
しかし、ただ怒るだけでは、同じことが起こりやすくなります。
どこで確認できたのか、表示が分かりにくくなかったか、説明は十分だったかを一緒に考えることが大切です。✅
新人には、一本の木が商品になるまでに時間がかかっていることを伝えることが大切です。
何年もかけて育てた樹木を乱雑に扱えば、それまでの管理が無駄になってしまうことがあります。
だからこそ、枝や幹を傷つけないように扱うことや、周囲を整理することの意味を理解してもらう必要があります。
圃場での作業だけを見ていると、その木がその後どこへ行くのかイメージしにくいことがあります。
実際には、庭や公園、施設、街路などに植えられ、多くの人の目に触れることになります。✨
そのことを知ると、一本の樹木に向き合う意識も変わります。
使用した道具を戻すことや、汚れを確認することも大切な仕事です。⚒
新人にとっては単なる片付けに見えることがありますが、次の作業をスムーズに進めるための重要な準備でもあります。
なぜ整理するのかまで伝えることが大切です。
樹木生産の現場では、屋外で作業する時間が長くなることがあります。
暑い日や寒い日には、身体への負担も大きくなります。☔
無理をすることを評価するのではなく、適切に休憩しながら長く働けることを大切にする必要があります。
新人は、説明よりも先輩の動きをよく見ています。
樹木を丁寧に扱っているか、道具を元へ戻しているか、圃場を整理しているか。
先輩が基本を守っていれば、新人も自然とその姿勢を覚えていきます。✅
新人本人は、自分がどれくらい成長したか分かりにくいものです。
だからこそ、
「前より樹種を見分けられるようになったね」
「出荷順を考えて準備できるようになったね」
と具体的に伝えることが大切です。☺
小さな成長を認めてもらえることで、仕事への自信につながります。
樹木生産卸業は、季節や天候の影響を受ける仕事です。
確かに身体的に大変な日もあります。
しかし、新人が辞める理由は、それだけではありません。
何を覚えればいいか分からない、質問しにくい、できるようになっても認めてもらえない。
こうした環境も、離職につながることがあります。
仕事に慣れてきたら、
「この木ならどこを確認する?」
「この出荷なら何から準備したらいいと思う?」
と、新人自身に考えてもらうことが大切です。✅
指示されたことだけを行うのではなく、自分で現場を見る力を育てていきます。
長く樹木を扱っている人ほど、感覚で判断できることが増えていきます。
しかし、その感覚を言葉にしなければ、新人へ伝わりません。
どこを見て判断したのか、なぜその木を選んだのかを言葉にすることで、会社の技術を次の世代へ残しやすくなります。
樹木が一日で大きくならないように、人も一日では成長しません。
毎日少しずつ経験し、季節を重ねながら、少しずつ見る力が身についていきます。✅
だからこそ、焦らせず、質問できる環境をつくり、成長を具体的に伝えることが大切です。
私たちも、樹木を大切に育てるのと同じように、新しく入った仲間も一人ひとり大切に育てながら、樹木生産卸の技術と経験を次の世代へつないでいきます。✨